にんじん、ほうれんそう、なす、ピーマン、そしてすべてのさつまいもが実っていた。
この分では、今日は牧場仕事以外の事は出来そうにない。
収穫だけで、水撒きなどに手が回らないかもしれなかったが、秋の作物相手の事と、フ・ルサンは楽観的に考えた。
この日の作業について考えながら、とりあえず島々を一巡りしてこようとフ・ルサンがわかば島へ渡ると、そこでポプリとエリザから声をかけられた。
旅人であるポプリと、この土地の住民であるエリザが、いつこうして一緒に行動するほどに知り合ったのかと思ったが、2人の様子からどうも不穏な空気を感じ、フ・ルサンは戸惑った。
ポプリもエリザも、フ・ルサンは自分の味方だと言って譲らないのだが、味方も何も、フ・ルサンには何の事情もわからぬ事。
ポプリとエリザの間で勝手に進んでゆく話を聞きながら、ようやく事情を理解したフ・ルサンはただ呆れた。
結局、ポプリとエリザ、どちらがより可愛らしいかと言う事で争っていたようだ。
どちらも可愛らしいと思うのだが、どうやらそれではいけなかったらしい。
そして2人はフ・ルサンを置き去りにして去って行った。
勝負はまだ続くようだ。
見送りながら、フ・ルサンは思わず溜息を漏らした。
まるで2人は、嵐のようだった、と。
その後、フ・ルサンはニクスから湯豆腐のレシピを教えてもらった。
これからの季節には嬉しい料理だ。
牧場に戻ったフ・ルサンは、結局、すべての作物を収穫するのはやめる事にした。
にんじんとほうれんそうはその半分を、そしてなすをそのままに、様子を見る事にしたのだ。
半分のにんじんとほうれんそう、そしてピーマンとすべてのさつまいも、若干、収穫を先延ばしにした作物があるからと言っても、油断ならない量だった。
どうせ出荷は遅くなるのだから、と、途中でニクスとハイラにピーマンを見てもらったが、どちらも新しいレシピを思いついてはくれなかった。
残念だ。
ならば、ピーマンも様子を見て、品質があがるよう努力すれば良かったと、フ・ルサンは少しばかり後悔した。
予想通り、畑仕事は夜が更けてもなかなか終わらなかった。
スイレンには先に休んでもらい、フ・ルサンは黙々と畑に向かっていた。
やっと収穫に目処がつき、収穫のために、さつまいもの株の一部を刈り取っていた時、フ・ルサンは思わぬ事に気付いた。
これらのさつまいもは、次も一斉に収穫を迎えるのではないだろうか。
そうなれば、その日はまた、大変な1日になる事だろう。
今から覚悟を決めておくべきだった。
仕事は、なんとか日付が変わる前に終わらせる事が出来た。
疲れきったフ・ルサンは、ベッドに潜り込むと、あっと言う間に眠りに落ちてしまった。
☆イベント
・ポプリのプライド
・お昼ごはん

